信玄の名案はトイレの中で。
皆さんご存知の武田信玄さんのお話です。当時その名を全国に轟かせた名将であることは、言うまでもありませんし、もちろん現在でも知名度、人気ともに高い人物です。
もし信玄の方のような人物が自分の勤める会社等にいたら、是非お教えを請いたい人物ですが、きっと恐れ多くて話など掛けられないくらい緊張してしまうような気がします。
さてこの信玄さんは、数々の修羅場を潜り抜けて来た猛者でありますが、多くの重大な決断に迫られたことでしょう。ご存知の方も多いと思いますが、信玄はあらゆる岐路に立たされた時、トイレにこもり誰とも会わず考えをめぐらし重大な決断や判決を考えていたそうです。
信玄は自分専用のトイレを作らせ、そのトイレの広さはかなり広かったそうで、その広い部屋の真ん中の辺りに用を足すトイレが設置されていたよです。
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トイレ中は無防備な為、忍び等の暗殺や襲撃を防ぐ為の対策、壁越しに槍を突きさし殺す時、槍が届かないようにする為であったり、トイレの入り口は一つなので、不審者が一変に襲撃できない等の理由からこうした設計が成されていたようです。
こうした防衛上のことだけでなく、現代人がトイレで新聞を読む行為と似ていて、信玄も外界から自分をシャットアウトして、誰にも声を掛けられない場所で集中して思案する場所が欲しかったのでしょう。
国の主である信玄が一日の内一人で居られる時間等ほぼないでしょう。こうした理由から信玄はトイレに篭り思案をしていたようです。一家の主のお父さんが、なかなかトイレから出てこなくても、少しだけ我慢してほおっておいてあげて下さいね。
パーソナルスペース
人間にはパーソナルスペースという自分のテリトリーがあるそうです。このパーソナルスペースの広さは、人によりまちまちで、その個人の性格や個性によりパーソナルスペースの広さが異なるそうです。
さてこのパーソナルスペースは生物が本能に近い感覚で持ち合わせているそうです。
他人が自分のパーソナルスペースに侵入すると自然に気持ちが身構えてしまいます。あかの他人であったり、嫌いな人間が自分のパーソナルスペースに入ってくるとなんとなく不快に感じるのはこのためだそうで、例えば出勤時や帰宅時の満員電車のケースがそれにあたるでしょう。しかし親しかったり好きな相手であれば、不快感は感じません。
飲み会等で気になる子に、自分が好かれているか嫌われているかを確認したい時、ふいに顔を近づけてみたり(わざとらしいのはダメですよ)、自分のコップを相手のコップの側に置いてみたりすれば、相手が自分を潜在的にどう思っているか直ぐにわかるでしょう。
嫌われていれば相手は自分のパーソナルスペースから出て行って欲しいはずなので、コップをどかしたり、顔をおもいっきり遠ざけたりします。あるいはその場を離れるでしょう。これは、言葉なんかよりもよっぽど相手の本心を知ることが出来るので、お試しあれ。
ちょっと話がずれましたが、つまりパーソナルスペースを確保できる空間が人間一番リラックスができて、集中できるのです。夜自分の一人部屋であったり、日中の仕事時に一人になれるトイレもそれに該当するでしょう。
集中する為に一人になる事の重要さ。
私達現代人と動揺、信玄さんも日々とても急がしかったでしょうから、一人で考えるためトイレに入り、なが~いこと出てこなかったんでしょうね。
最近、学生さんや、若い会社員さん等が一人で昼食をしているのが恥ずかしいというので、誰もいない場所で食べたり、トイレで食べたりする方達が急増しているというような記事をチラホラ見受けました。
こういった人達を少々揶揄しているようにも見える記事内容でしたが、管理人の個人的な意見では、全然OKだと思ってます。人目が気になりどうしても気分が悪いのであれば、どんどん自分にとって快適な場所で食事をしましょう。一人時間というのは、とても貴重な時間であります。
ただ根本的には友達がいないという羞恥心があるようなので、それはそれで自分なりに克服する必要がありますが、一人で食事をするのに何も恥ずかしい等と感じる必要は一切ありません。
あの武田信玄さんですら進んでトイレにこもり一人になる時間を作っていたわけですし。
さて最後に、この武田信玄を真似ていた人がいました。
それは真田昌幸さんです。この方は真田家が武田家に帰順する時人質として信玄に差し出されました。昌幸は人質でありながら、信玄に可愛がられ側でいろいろ仕事を与えていたようで、昌幸は信玄のやる事成す事を側で見ていました。
昌幸にとって信玄はいわば先生であり、師匠でありました。そんな昌幸は武田家が亡びた後、独立しますが、昌幸も何か考えをまとめる時、非常に狭い箱部屋のような空間を作りその中に篭って考えを巡らしていたそうです。信玄は広い空間を使いましたが、昌幸の場合は狭くしていたそうです。ここら辺は個人の性格からくる違いなのでしょう。
昌幸さんもまた、パーソナルスペースに侵入される事のない誰も居ない空間で、集中し大事な決断を下していたそうです。
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