戦闘のエキスパート、侍大将
侍大将という言葉自体は意外と古くから使われていて、源平合戦頃辺りには、使われていたようである。これが戦国時代、江戸時代には物頭ともよばれるようになる。
室町後期にってくると、戦争自体が大規模化し、隊ごとに扱う武器も多様化していき、主に、弓、鉄砲、槍、徒歩武者、騎馬、小荷駄、に分け、それぞれの隊にこれらが編入される形になります。その隊を指揮するのが、いわゆる侍大将です。
侍大将の役割はこれら隊の隊長となり指揮をとることになります。最前線で戦う部隊の指揮官です。
古い時代では、戦ごとに、侍大将が任命される形だったようだが、これが次第に常置の役職として定着していったようです。
各隊の侍大将は自分の部隊の旗や指物のデザインや色を統一したりしていてた。このほかにも、武田家の山県昌景、徳川家の井伊直政等は、甲冑の色まで統一させ、赤で統一していた。
さらに侍大将の下に各兵種ごとの隊長がいる、これらが、足軽大将や弓大将、鉄砲大将・・・・となっていきます。さながら、侍大将が長とすると、各兵種別の隊長は班長といったかんじでしょうか。
このように、軍は縦の線でつながり、全体が連動して動くのです。
ただ古い時代では、こういった侍大将が指揮する部隊は戦場でおおまかな作戦はあるが、各隊ごとに独自の判断で動いていた戦い等も多くみられ、侍大将の裁量に任せて戦わせていたようです。
それが時代が進み戦争自体が大規模化してくると、緻密な作戦の元、各隊連動して動くという更に近代化した戦闘へと、変化していきます。
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