忍者として現在では知られる人々。影で暗躍する者達 2

裏稼業のプロ忍びの者

軍の編成 組織 役職

忍者として現在では知られる人々。影で暗躍する者達 1の記事の続きです。前回は忍びの者の職種、「物見」と「奸(かまり)」についてお話しました。

今回は私達のイメージする忍者に、より近い部分のお話です。

前回でも少し触れましたが、忍びの者は乱波(らっぱ),透波(すっぱ),突波(とっぱ)等と呼ばれていたが、これは忍びの役、奸(かまり)、物見等の役をこなす連中の総称で、地域や勢力によって呼び名が違うだけです。

伊賀忍者、甲賀忍者といえば誰もが聞いた事がある響きだと思いますが、こういった忍びの術に長けた勢力があり、信州にも戸隠(とがくし)、紀州には根来(ねごろ)等の勢力が点在していた。

しかしこういった集団からではなく、いわゆる野武士等、普段山賊海賊、強盗等を生業にしている連中を雇う事も多かった。前回説明した奸に当たる人達だ。

こういった連中は土地に縛られる事も無く、自由に行動しいている為、地理にも明るく、時勢の情報に詳しく独自の情報網を持っていた。

敵の撹乱、殺し、闇討ち、奇襲攻撃等、武士には出来ない芸当を可能にするのだ。この連中を味方にできれば、敵国での地理の不安を克服できたり、敵情を詳しく知ることが出来る等の恩恵に預かれるのだ。

「甲陽軍艦」ではこれらの者を突波(とっぱ)と記している。

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忍びの者

甲賀忍者等の勢力、これらがいわゆる忍びの専門集団裏稼業だ。この集団は野武士等の連中よりさらに優れた忍びのプロ集団です。

やる仕事の内容は上に書いた内容と大差はない、会社名が違う程度だと思えばいいでしょう。

忍法だとか忍術といった言葉があるが、これはいかに効率よく人を殺せるか、長期的なスパイ活動の際の生活術、敵地での上手な潜伏方法、医療技術等々を指しているサバイバル術や専門知識、仕事を遂行する為の技や技術の事であって、決して魔法のような事ではありません。これらのノウハウをいわゆる忍びの術といいます。

忍びの者は、仕事内容により多人数で行動する事ももちろんあるが、単独で行動する事も多く、仕事先ではあらゆる状況に対応しなくてはいけません。

不慮の戦闘に巻き込まれたり、怪我をしたり、或いは作戦が漏れ、命を狙われる状況に追い込まれる等、ケースは沢山あるだろうが、これらのトラブルはすべて自分で処理する事になるのです。

その為常人では、とてもこなせない仕事でした。

現代風に言えば、探偵兼殺し屋兼情報屋兼医者兼・・・・つまり何でも屋といった所でしょうか。しかし決して表に出てはきませんし、クライアントの姿も浮かび上がらないよう仕事をします。

昔から、小説や映画の題材として忍者が使われるのも頷けます。カッコいいですもんね。

ちなみに忍者の格好というと、皆さん同じような格好を想像するのではないでしょうか?

そうです黒づくめの服装で顔を半分隠して、背中に刀といった、コテコテの格好です。しかしこの格好は暗闇に隠れて隠密に行動する時であって、平時は周りに溶け込む格好をしています。兵隊や町民等その時々に相応しい格好をしています。

しかし当時は忍びを用いることは武士にあるまじき行為として、卑怯であるとされていたが、それは表向きで、どの勢力も忍びを盛んに採用していた。

それを物語る例として、どの主将も大概ボディーガードや影武者を側に置いていたことからも、当時の事情が伺える。これはいかに不意に刺客に襲われることが多かったかとうい証拠です。

そして各勢力が盛んに他国の情勢を探っていましたが、これも忍びの者あってこそ出来る、情報収集なのです。

よく合言葉は?○○です。現在でも耳にする事がありますが、これは当時忍びの者が自分の組織の者なのか、あるいは違うのかを判断する為に多様されていました。

言葉以外にもある行動をすると、相手方がしゃがむ等の決まり事をあらかじめ決めておき、味方なのか、そうではないのかを確認していました。

乱世の世にあっては、忍びの者のニーズは抜群だった様です。

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