戦国武将達の最終目標は天下統一!じゃないよ。それはテレビドラマのお話です。

戦国武将達の天下と国家

軍の編成 組織 役職

いわゆる戦国時代に生きた戦国武将達。そしてその戦国時代の幕引きの形は全国統一という形で徳川家康が果たしたわけですが、全国統一、又は天下統一等とも呼ばれています。

この概念は全国の諸勢力を滅ぼしたり従属させて日本を一つの勢力化に治める形を言います。

かなりざっくり書きましたが、これは戦国時代、乱世を終わらせた最終的な形で私達もよく知っていますよね。

戦国武将

当時の戦国時代の武将達。彼らが皆、その天下統一を目指してその為に戦を繰りか返していたのかというとそれはちょっと違うのです。

殆どの戦国武将達には、日本国全体の天下国家論よりも自勢力こそが国家でその上での国家論、概念を持っていたと言った方がいいかもしれません。

彼ら戦国武将達の天下国家論とは日本全土の事ではなく、あくまで自勢力化の繁栄と維持こそが国家論なのです。

ちなみにですね、当時の多くの人々の感覚としては江戸時代程ではありませんが、隣の国は外国のような感覚だったようです。

ちょっとお隣の勢力化に足を踏み入れると、そこは言葉にも少し違いがあるし、税率も違う特産物も違う法律も違う新天地の感覚だったようです。現在の私達が海外に行く感覚でしょうか。

天下統一の偉業を遂げた家康とて例外ではありません、彼の半生とて自勢力をどう維持し繁栄させるかで頭がいっぱいだったでしょう。天下が目の前だ等と意識するようになったのは、かなり晩年になってからだと思います。

乱世に終止符を打つ形

しかしひとつ乱世を終わらせるとういう名目とそのビジョンの形がありました。それは大群を率い京に上洛する形です。

そもそも当時の日本のあるべき姿とは公家を頂に室町幕府が日本の政(まつりごと)を仕切り天下、日本国を運営していくのが本来のあるべき姿とされていました。戦国時代とはこれが機能しなくなっていた異常事態だったのです。

この京に上洛し自分が足利幕府のブレーン的存在になる事で権力を手に入れるのが諸勢力から抜きん出る一つの基準でした。

しかしこれを可能にするには強大な軍事力を誇示できる勢力、地理的な条件も揃っていなければ出来ません。

なのでこのような構想を抱いてる戦国武将は稀であり、殆どの勢力はそんな事を考えていませんでした。それをやってのけようとしたのが皆さんご存知の今川義元や武田信玄ですね。

そしてこの形ではなく自らがトップに君臨する構想を抱き始めたパイオニアが織田信長でその後信長の構想とは違いがあるものの秀吉、家康によってそれが具現化されるわけです。

しかしこれは当時の一般的な勢力とは違い例外的な行動で、おいそれと出来る事でもないし、そもそもそのような理念を持ち合わせず局地戦を繰り返していたのが一般的な勢力戦国大名達です。

戦国武将達の一般的な思想

ここで有名な勢力である毛利元就を例に見ますと、皆さん承知の通り彼は破格の飛躍を遂げた戦国武将ですが、彼をもってしても息子達に「これ以上を望むな、今あるこの領国を維持して行け。」と言い残しています。

しかしこれが一般的な戦国武将でした、殆どの勢力は日本国の天下国家論所ではなく、いかに自勢力が生き残れるかが最重要事項でそもそも天下統一等というビジョンを持ち合わせていないのです。

テレビドラマ等のように諸勢力が天下取りを目指し覇を競っていたロマンスではなくもっと現実的な事が戦う理由であったのです。

ロマスンス調の壮大なお話も楽しいですが、現実はやはり生活感漂う所でのルールなぞあって無きような殺し殺される世界だったようです。

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