敵も味方もありゃしない。陣中での盗難、殺人。

陣中であっても、気は抜けない。

軍の編成 組織 役職

戦争状態になれば、人間のモラルなぞなくなってしまう。気をつけなければならないのは、なにも戦闘中だけではない。戦闘がなく陣中で待機していたり、休息している状態であっもボケーッとしてられないのだ。

陣中は、金目の物を所持している人間がうじゃうじゃいる。これを狙っている輩が沢山いるのだ。戦争中であっても物入りで、意外と銭を使う機会が多かった。

戦時下であっても、何かと銭が必要

戦闘膠着状態であれば、商人(詳しくは、農民、商売するのも命懸け。で)がやってくるので、酒も飲みたい肉も食いたい、損傷した武器、武具の補充や修理、遊女(詳しくは、陣中に集まる遊女で)が居れば遊びたいと思う。

そのため、兵士は各々銭を所持していた。これを狙って陣中では盗難が横行していた寝ている時も常に警戒が必要だったわけです。

狙われているのは、銭だけではなく金目になる物ならなんでもだ。槍の金具を盗んだり、ちょっといい刀を持っていればそれだって対象になる、売れる物は何でも盗まれる。

死体等はフンドシ一丁にされてしまう。首自体に価値がある将の死体はそれこそ、無残な状態で放置される。首が無い上に全裸にされた状態で放置されてしまうのだ。後三年合戦絵詞にフンドシ一丁で倒れている絵がある。

味方に殺される

こうしたことから、味方同士の殺人も起こってしまう。

例えば、味方の兵が名のある将の首級(詳しくは、首級首級2で)を獲ったなどという情報はすぐに陣中で話題になる。その人物を殺し首を奪い自分の手柄として偽装するのだ。

これを奪首(ばいくび)という。名のある将の首級は大変な価値なので、味方の殺人もいとわないのだ。

もちろん部隊長によってはこれらを厳しく取り締まったりしたのだろうが、全部を防げる分けも無く、味方も信用できない、いつ戦闘が始まり死ぬやもしれぬ。

兵士達は大変なストレス化に置かれてることが伺える。

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