主将の両目となり働く者達、軍目付
軍目付け、目代、横目とも呼ばれる。この役職も非常に重要な役職で戦の最中に軍全体がしっかりと機能しているかを監視する役職で、進んで戦闘に参加はしない。
現在でも、本社から支社に視察を目的に送られてくる人間がいるが、これと似ている。軍目付は、軍の中で誰がどのような働きをしていて、その戦いで誰が貢献度が高かったか等を主将に報告します。
つまりこの軍目付けの報告次第で、お給料が変わってくるわけです。
この意味は非常に大きく、いわゆる戦後の論功行賞での判断基準の材料になるため、非常にシビアな仕事です。
現在の私達も会社勤め等をしていると、なんでこんな人物が査定をしているんだ?などと不満をもったこありませんか?、また自分が査定する側になり過度なストレスを感じたことありませんか?ありますよね。
人が人を評価するというのは、大変難しく、人間関係のいざこざを引き起こすトリガーであるのは、今も昔もかわりません。
不満があればその組織を辞める事を今の私達は選択できますが、中世の武士達が主君を変えるということは、容易なことではありません。
もし他国に走ろうと画策しても、事が発覚すれば、一族、その関係者達は根絶やしにされます。
当時の武士達は、不満を解消するには命賭けの行動に出るしかなく、不満者同士で連判しクーデターを起こす事もあります。
戦場で必死に戦っている者達への評価が不当であると武士達に思われることは大変危険で慎重に行わなければなりません。
主将は、こういった配慮を徹底する必要がある。
この軍目付けの人選は大変難しく、軍の結束の元を司る役割を担っているため、個人の私情を押さえ込んで、あくまで戦場で起こっていることを正確に主将に伝えることができる人物を抜擢しなければならないのである。
この軍目付が邪な人物であれば、軍の規律は乱れ、皆疑心暗鬼の中での戦闘になる所か誰も真面目に働かなくなってしまうのです。
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