武家の書記係り 右筆
現在の私達が昔の人間の様子を伺い知ることの出来るものの一つとして、古文書などの文章が残っている為です。昔の武家には必ず書記役を設け物書きが存在していました。
他国との交渉の際に使われる、いわゆる公文書を書く係りだ。彼らを右筆(ゆうひつ)と呼んでいた。
当時の書状の殆どは、この右筆達に書かれたもので、主君は花押(かおう。今でいう印鑑、サインの事。)を書くだけだ。
鎌倉時代までは右筆を執筆、手書、物書と呼んでいたようです。安土桃山時代辺りから、右筆、祐筆と呼ぶようになった。
昔の誰それの書状だとかを、教科書や写真等で目にした事があると思いますが、上にも書いたようにその本人の直筆とは限らず、特に他国とのなんらかの交渉に使われた公文書は、ほぼ右筆が書いた物なのです。